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Dr.Tomita

プロフィール

富田直秀(Naohide TOMITA)材料工学出身。もと整形外科医。現在は医療工学、デザイン、再生医療、バイオメカニクス、バイオトライボロジーなどの研究をしています。

研究とは切り離しておりますが、学生の頃から少しずつ創りためている文章、絵、写真なども公開しています。興味のある方は右のMENUからお入りください。

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2010年11月17日

たまり場,その2

 前回の「たまり場」の話題のスポーツバージョンです.京大ホッケー部のOB会誌への寄稿文を転載します.


「たまり場」

   部長 富田 直秀
  (工学研究科医療工学分野)


 若者の「たまり場」が少なくなってきているように思います.ネット上にはそれらしきサイトが存在するのですが,直接に会って無駄話をしたり,目的のない時間を共有したりする場が少なくなってきているように思います.私たちが若者の時代にはクラブの部室がそのようなたまり場だったのですが,今はどうでしょうか?
 ヒトの活動には,たいてい「実」と「質」があると思います.前者では,たとえば,勝利や功利といった目的があって,モノやエネルギーや力をその達成のために効率的に利用できるか否かが鍵となります.つまり,なにが得で何が損であるかが的確に判断できる能力が必要とされます.一方において,我々の生活の「質」を支えているのは,むしろそういった得失を除外した考え方である場合が多いのではないでしょうか.たとえば,前述のたまり場で交わすコミュニケーションは一見無駄のように思えますが,そこで共有した時間はチームワークの形成に深く関係しています.一人一人は自分のために行動しているのに,それが自然に他人のためにもなっているような関係性が,このたまり場では育っていたように思います.
 「実」を第一とするか「質」を第一とするかは主義主張よって大きく異なりますが,実際は「実」と「質」はどちらも欠くことのできない生活の要であるのだと思います.勝利のために切磋琢磨する合間には,たまり場で思う存分に無駄話を交わしてみて下さい.スポーツの第一線を離れた年寄りの目から見ますと,勝利のための手段としてコミュニケーションがあるのではなく,コミュニケーション自体が目的であると捉えるところに,実と質とを備えた本当の勝利があるように感じられます.
posted by トミタ ナオヒデ at 16:28| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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