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Dr.Tomita

プロフィール

富田直秀(Naohide TOMITA)材料工学出身。もと整形外科医。現在は医療工学、デザイン、再生医療、バイオメカニクス、バイオトライボロジーなどの研究をしています。

研究とは切り離しておりますが、学生の頃から少しずつ創りためている文章、絵、写真なども公開しています。興味のある方は右のMENUからお入りください。

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2011年07月03日

イキモノ生物の特徴「生き物ってなに?」その1


イキモノの特徴「生き物ってなに?」(その1)

(6月16日の「イキモノの特徴」を少しだけわかりやすく書き換えてみました)

  イキモノにはいろいろなおもしろい特徴があります.とてもやわらかいのにとても強い,しかも,しばらくすると形がもとにもどります.またイキモノの体はいろいろなところがヌルヌルです.関節や消化管の中,からだの外側がヌルヌルの動物もいます.なんでヌルヌルなのか,なぜそんな体が作れるのか,まだよくわかっていません.生体材料学,再生医工学や生体摩擦が私の専門なので,いつもは,やわらかくて強くてヌルヌルのイキモノの話,そんなイキモノの体をどうやって再生させるのか,という話をするのですが,今日はもっと不思議な話,「イキモノってなに?」を考えてみます.

  「イキモノってなに?」と聞かれても,実は,まだだれも正確に答えることはできません.イキモノはそのいちばんもととなるところがまだよくわかっていないのです.「イキモノってなに?」と聞くと,ある中学生は「こころがあるのがイキモノだと思う」と答えてくれました.これはあとでも述べますようにとてもすばらしい答えなのですが,「じゃあ,こころ,ってなに?」と聞かれると,また頭を抱えてしまいますよね.わかっている言葉だけをつかって,なんとかイキモノを説明できないでしょうか?

  たとえば,私の横に1年前の私がいたとします.1年前の私も今の私も形や機能はあまり変化していません(あまり勉強も成長もしていない,ってことですね).けれども,骨や歯以外の私を作っているほとんどのモノは入れかわっています.ぱっと見ただけではわかりにくくても,長い時間をかけてみますと,イキモノはモノとまったくちがっています.イキモノの体(モノ)はどんどんいれかわっているのに,イキモノの形や機能は残っているのです.時間を越えて続いているのはモノではなくて「しくみ」です.そうして,そのしくみはたいてい,「自分を残すため」のしくみであるようです.ですから,ここではまず思い切って「イキモノとは,自分を残すしくみである」と言ってしまいましょうか,

  さて,では次に「自分を残すしくみ」のなかの,「自分ってなに」を考えてみましょう.私たちは,イキモノには「自分」があるようにどうしても感じてしまいますよね.ある種の結晶はイキモノのようにどんどん増えますし,こわれたところが自然になおってしまう材料や,人間そっくりの形をしたロボットもいます.けれども,そんな結晶や材料やロボットがイキモノか?といわれますと,ちょっと違うように思いませんか.私がそう思うのは,それらが,みな「自分」を感じたり,自分からいろいろなことをしようとする「意志」がないように見えるからです.細菌のように小さなイキモノでも,私たちはなにか生きようとする「意志」のようなものを感じてしまいますね.なぜそう感じるのでしょうか?どうして,私たちは,イキモノが「自分」を持っている,と感じるのでしょうか.

(ここまでで,一度いろいろと考えてみてくだされ.)
イキモノ生物の特徴「生き物ってなに?(その2)」 に つづく,,

posted by トミタ ナオヒデ at 16:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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