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Dr.Tomita

プロフィール

富田直秀(Naohide TOMITA)材料工学出身。もと整形外科医。現在は医療工学、デザイン、再生医療、バイオメカニクス、バイオトライボロジーなどの研究をしています。

研究とは切り離しておりますが、学生の頃から少しずつ創りためている文章、絵、写真なども公開しています。興味のある方は右のMENUからお入りください。

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2011年07月04日

イキモノ生物の特徴「生き物ってなに?(その2)」



イキモノの特徴「生き物ってなに?(その2)」

(7月3日のブログ「生き物ってなに?(その1)」を,まず先に読んでみてください.自分でいろいろと考えたり悩んだりしたあとに,ここを読んでみてください.)

  生き物ってなに?(その1)では,「どうして,私たちは,イキモノが「自分」を持っている,と感じるのでしょうか」,という質問で終わりました.皆さんは,どんな答えを頭に浮かべましたか?生き物ってなに?(その2)では,もっとびっくりする質問からはじめてみます.「どうしてあなたは,あなたが「自分」である,と感じるのでしょうか.」

  あなたが「自分」であることは,理由も何もなく,当然のことですよね.これこそ答えのない質問のようです.けれども,じつはこの質問には答えらしきものがあります.
  あなたは,「自分のしていることがまるで自分がしていないように感じる」とか,「自分が自分ではないように感じる」と,こんなふうに感じたことはありませんか?これは別におかしなことではなくて,誰でもが時々は感じてしまうこころの状態だそうです.

  たとえば,人は考えるしくみや言葉を記憶するしくみを進化させて文明を築きました.けれども,この考えるしくみや記憶するしくみはいつもいつも働いているわけではないですよね.眠っている時や疲れている時には,考える能力も記憶する能力もちょっと休んでしまいます.
  自分を「自分」であると感じるしくみも,考えるしくみや記憶するしくみと同じように,いつも働いているわけではないと考えられています.ですから,あなたが「自分」であることはあたりまえですが,そう感じることは,あたりまえではありません.自分を「自分」であると感じるしくみが休んでいるときには,先ほど書きましたように,「自分のしていることがまるで自分がしていないように感じる」とか,「自分が自分ではないように感じる」と,こんなふうに感じることがあります.

  「自分」とは何か,これは,まだ誰も答えることのできない人類の一番のなぞです.けれども,少なくとも人間には,自分を自分と感じることができる「しくみ」があることは確かのようです.ここから先は私の想像ですが,そのしくみを使って,私たちは生き生きとした感覚を感じたり,ほかの人や,ほかの生き物や,時にはほかのモノにまで「自分」を感じることができるのだと思います.そうして,「自分」を感じた,他人や他のイキモノや,時には他のモノに対して,私たちはまるで自分のようにそれを助けたり大切にしたりすることができるのだと思います.
  一人の人間だけ,一種類のイキモノだけ,そうしてイキモノだけでは,この地球上に生きていけないことは明らかですから,この,「他人や他のイキモノや他のモノに「自分」を感じることのできるしくみ」は(もしそれが本当にあるのならば)イキモノのもっとも大切なしくみのひとつかもしれません.


posted by トミタ ナオヒデ at 23:06| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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